明るい服

今までは実家で過ごしたり友達と過ごしてきた年末年始。今年は仕事がギリギリまであったので帰省の予定もなく、周りの友人も結婚したり家族が増えたりと忙しそうだったので1人で過ごした。

 

もともと出不精なのでとにかくダラダラするばかりの正月。それでも悪くなかったが、年の瀬におばあちゃんと電話した時「もっと明るい服を着なさいよー」と言われたことを思い出し、12日新宿へ買い物に出てみた。

 

 

白や茶やグレーといった淡いナチュラルな印象の服が並ぶ良い香りのお店に入る。

店員さんも気さくで優しそうだ。

少し気になるトップスを見つけ、優しそうな店員さんの勧めもあって色違いのトップス二着を試着することになった。

 

 

試着室に入り内鍵を閉め、鞄を置き、コートとワンピースを脱ぐ

 

その時に、今日の服ワンピースで下タイツだ。トップスだけ持って試着室入ってしまった。と気づいた。しかし自分で確認できればいいので着替えを続ける。

 

フェイスカバーをつけ、気になっていたトップス一着目を手に取る

 

そして襟から頭が出た瞬間に外にいる店員さんから「いかがですかぁ?外の大きい鏡でも見てみてくださいねぇ」と声かけられた。

 

私の脳内は

 

え、なんか早くない!?(体感3分くらい)もう一個試着室あったからそっちのお客さんかな。でも空室だったようなやっぱり私かな。でも下半身タイツだから出られないし。ヤバイなんか答えないと感じ悪いよね。どうしよう。陽気な感じで『私、下タイツなんです〜!外出られないんですよ〜!アハハ!』と返事をしようか。でも隣への声かけだったら恥ずかしすぎる

 

とグルグル考え、聞こえるか危ういレベルの小ちゃい声で「あ、はあい。ありがとうございます」と言った。

 

私は1秒でも早く試着室を出たい気分になり、急いで二着目を着用。

 

その間にも、外の店員さんが「いかがですかぁ?」「大丈夫ですかぁ?」と声かけてきた。

 

今度こそ私への声かけで間違いない。でも待てよ、よく考えたら案内してくれた店員さんはベテランぽい方だったし、服屋だと更なる売り上げアップを狙って「よかったらこのスカート合わせてみてくださぁい」と渡してくるのがセオリーじゃないか?私がワンピースであることをあのベテラン(ぽい)店員が見逃すだろうか。つまり、私って芋だし割と高めのブランドだったからまぁゆっくり1人で吟味しなはれ〜と言わんばかりにボトムスを渡してこなかったのでは!?ってことは、やっぱり隣の客への声かけだ!でもでも私だとしたら無視は良くないよなと思い、またも小ちゃい声で「あはは、いいかんじです〜」と返事をした。

 

そして、これでもかというスピードで二着目を脱ぎ元の服を着て外へ出た。

 

すると、店員さんは不審そうな顔で「いかがでしたかぁ?お返事なかったのでぇ大丈夫だったかなぁってぇ」と言った。

 

私はオタクばりのべしゃりでワンピースの旨を説明すると

 

店員さんは、それはそれはめっちゃくちゃ絶妙な表情と言い方で「あ〜そうですよねぇ。すみませぇん。」と言っていた。

 

想像より高かった白いトップス。

2023年の初めに、明るい服を買えて良かったな。